2016/06/13 19:17

Decision-making OF RUGBY
ラグビーにおける意志決定は、知覚からはじまる。そこで何を観るのかと問題になる。よく指導者は「ボールを見ろ!ボールを見ろ!」「ボールから目を離すな!」とコーチングしたがるが、過度を越えると「ボールウォッチャー」と呼ばれる、比較的ネガティブな意味で捉えられるプレイヤーが育つ可能性がある。
ラグビーは、知覚することから始まるが、何を観て、どのように認知するのかが非常に重要となる。知覚するとは、ボール周辺、敵、味方が、どのような状況にあるのかを見ることである。その状況を、分析することが認知となる。ということは、めまぐるしく変化する戦況で、「ボールを見ろ!」とだけコーチングすることは、知覚情報、そこから生まれる認知情報が、限られたものとなる。もう、おわかりであろう。正確?的確な意志決定、プレイが選択できなくなる可能性がある。

例えば、ディフェンスにおいて、「ノミネート、ノミネート」と自身のマークを確認することは重要であるが、それのみが強調されると、間に入ってきたプレイヤーに対応することは、難しくなる。ラグビーの構造をよく理解した上で、紐付いたドリルを行わなければ、トレーニング効果は、少なくなるばかりか、悪い癖を身につけることになってしまう。