2019/10/26 09:32
南アフリカのディフェンスで特徴がある一つは、ラビットディフェンスにあります。
スクラムハーフのでクラークは、準々決勝で見事に最終週プレイヤーに選ばれましたが、スクラムハーフの攻守にわたる活躍が評価されたのでしょう。キックは、ボックスキックを多く蹴っていますが、それほど精度は高くありませんでした。
彼の、南アフリカのディフェンスを少し見ていきましょう。
多くのチームは、スクラムハーフがラインディフェンスに入らず、ラインディフェンスをコントロール役するようなポジションに入ることが多く、小さなスクラムハーフが、ラインディフェンスに入りタックルすることを避ける傾向にあったりします。スクラムハーフが仮に、ラインディフェンスに入る場合は、味方のポジショニング遅れやズレのが発生した場合、切れたチェーンを補填する場合など、渋々ラインディフェンスに入るといった感じです。
しかし、南アフリカのディフェンスでは、スクラムハーフが、可能な限りラインディフェンスに入り、しかも、かなりのプレッシャーをかけるために、勢いよく前に出て行きます。通常のアンブレラディフェンスのようにも感じますが、スクラムハーフの入った立ち位置により、趣が異なるような感じです。
一人だけとびでて、相手のアタックの方向性を混乱させ、躊躇させ、惑わせる!?ラビット!?
仮に、パスが通されても、スクラムハーフは小さく小回りが効き、機動性が高いので、止まったり、下がったり、ずれたり、流したりと変幻にディフェンスを代えて、アタックの動きに対応します。
仮に、パスが通されても、スクラムハーフは小さく小回りが効き、機動性が高いので、止まったり、下がったり、ずれたり、流したりと変幻にディフェンスを代えて、アタックの動きに対応します。
アタックが躊躇したりすることで、南アフリカの強力なFW陣の餌食となります。ブレイクダウンから遠ざかることなく、ディフェンスの厚い、ブレイクダウン近辺に再アタックせざるを得なくなるからです。
南アフリカの特徴あるスクラムハーフにもハードワークを課せるディフェンスシステムと、それを遂行するスクラムハーフの能力の高さが強固なディフェンスを生み出す原動力の一つですね。

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